エレベーターリニューアルの費用・タイミングを解説

エレベーターリニューアルの費用・タイミングを解説

エレベーターは、ビルやマンションなどの建物にとって欠かせない設備です。しかし、エレベーターにも寿命があり、20年程度経過すると老朽化が進み、故障や事故のリスクが高まります。そのため、定期的にリニューアル(更新工事)を行う必要があります。

しかし、マンションやビルのエレベーターリニューアルを検討し始めると、業者から提示される価格の高さに驚かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

本記事では、エレベーターのリニューアル・更新工事の適切なタイミングや費用・工期、補助金、流れと注意点、施工会社選びについて詳しく解説します。

エレベーターのリニューアル・更新工事の適切なタイミングは?

まずは、エレベーターのリニューアルに適したタイミングについて解説していきます。以下の3つのケースが考えられます。

  • ①生産・パーツ供給修了のタイミング
  • ②耐用年数でリニューアル・更新工事を行う
  • ③エレベータの故障や不調でリニューアル・更新工事を行う

①生産・パーツ供給修了のタイミング

エレベーターメーカーの生産が終了してしまい、メンテナンスに必要なパーツの供給を受けられない場合は、更新工事を行うタイミングです。記事をご覧の方は、メンテナンス会社から連絡を受けてパーツ供給の停止を知るケースが多いのではないでしょうか。

そうなってしまうと、万が一のことを考えて予定を前倒ししての工事を実施せざるを得ないでしょう。通常は、エレベーターが生産中止になっても20年程度は保守パーツ供給義務がメーカーには生じます。ただし、設置のタイミングによっては耐用年数前に供給義務の時期が終了してしまう場合もあるのです。

②耐用年数でリニューアル・更新工事を行う

耐用年数を迎えたタイミングは、エレベーターのリニューアルを検討するもっとも一般的な時期です。では、耐用年数とはどのくらいなのでしょうか?以下に国税庁や国土交通省・メーカーで提示しているエレベーターの耐用年数をまとめました。

法定償却耐用年数(国税庁) 17年
エレベーターメーカー推奨の耐用年数 20〜25年
長期修繕計画ガイドライン(国土交通省) 15年目で修繕、30年目で交換
建築物のLC評価用データ集 改訂第4版(建築・設備維持保全推進協会) 20〜25年

それぞれで細かな違いはありますが、およそ20〜25年程がひとつの目安といえるでしょう。一般的なマンションでは、通常12年周期で大規模修繕計画が立てられています。その2回目に当たる24年目に、エレベーターのリニューアルを盛り込む管理者が多いです。

ニーズ別のおすすめ依頼先選定方法

以上を踏まえて、おすすめの依頼先について具体例をあげて見ていきましょう。

低コストでリニューアルしたい

一般的に、メーカー系よりも独立系の方がコストは安く済ませられます。しかし、メーカー系は自社のエレベーターに関する知識が豊富です。内容によってはメーカー系の方が安くなる場合があるので、独立・メーカーの両方に相見積もりを取りましょう。

急いでリニューアルしたい

メーカー系のメリットとしてパーツの取り寄せがスムーズという点があげられます。独立系も取り寄せの際にはメーカーに依頼することになるので、その分時間がかかってしまうのです。スピードを求める場合は、メーカー系に依頼しましょう。

意匠性にこだわりたい

メーカー系は自社のエレベーターの施工実績が多く、特別仕様に対応している場合があります。独立系も経験豊富な業者であれば、建物管理者の期待に応えられるでしょう。メーカー系と実績数の多い独立系、両方への問い合わせがもっともおすすめです。

油圧式エレベーターのリニューアル工事を行いたい

前述した通りメーカー系は油圧式エレベーターの生産を終了している場合が多く、対応が難しくなります。事情により油圧式を使用し続けたいようであれば、独立系施工会社に依頼すると良いでしょう。

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